切開リフト・フェイスリフトとは
切開リフトは加齢により伸びた余剰皮膚を切除し内部のSMASという組織を縫縮させることにより内部も外部も引き締めシャープでスッキリりとしたお顔にする手術です。切開する範囲により主に引き上がる場所が変わってきます。

切開リフト・フェイスリフトはこんなお悩みがある方におすすめ
額のシワやたるみが気になる方(前額リフト)
額の横ジワや眉下の下垂が目立つ方には「前額リフト」が適しています。額の生え際を切開し、額全体を上方向へ引き上げることで、額の横ジワの軽減がされると共に、眉の位置を高めまぶたの重たさも軽減します。傷跡は比較的に目立ちにくく、目元の印象を明るく整えることが可能です。目元の老け見えを改善したい方に選ばれています。
チークや中顔面、ほうれい線のたるみが気になる方(ミッドフェイス/骨膜下リフト)
中顔面のたるみやほうれい線が気になる方には「ミッドフェイスリフト」や「骨膜下リフト」が向いています。下瞼から切開し骨膜下で中顔面全体にアプローチすることで、下垂した頬のボリューム位置を本来の位置に戻し、自然な輪郭を目指せます。皮膚表面だけでなく内部から支えるため、長期的な効果が期待できることもメリットです。
目周りのシワやたるみが気になる方(こめかみリフト)
目尻の小ジワや外側のまぶたのたるみには「こめかみリフト(側頭リフト)」が適しています。こめかみ部分を切開し、目元から頬上部を斜め上に引き上げることで、目尻に被さった皮膚や中顔面のたるみが改善され明るい印象へ導きます。範囲があまり広くないため比較的ダウンタイムが短い事も特徴です。
マリオネットラインや口角のシワが気になる方(ミニリフト)
マリオネットラインや口角横の小じわが気になる方で、コメカミや顎下部分の皮膚の余りが少ない方には「ミニリフト」が適しています。傷の範囲は短いながらも、「ディーププレーンリフト」と同様にSMAS下の剥離をおこないます。皮膚だけを切除するようなフェイスリフトは当院は行いません。
フェイスライン全体やほうれい線が気になる方(ディーププレーンリフト)
フェイスラインのもたつきやほうれい線、マリオネットラインが気になる場合、「ディーププレーンリフト」が推奨されます。皮膚の深部にあるSMAS層を広い範囲で操作することで、顔全体を下支えする構造から持ち上げるため、重度のたるみにも対応可能です。下顔面を中心に「ミニリフト」ではアプローチしにくいほうれい線にまでリフトアップが期待できます。
首のシワが気になる方(ネックリフト)
首元の縦シワや骨切り後の皮膚のゆるみには「ネックリフト」が適しています。耳の後ろからうなじにかけて切開し、首のたるみを引き上げて輪郭をスッキリ整えます。ディーププレーンリフトと同時に行うことで、顔と首の境界を自然に仕上げることも可能です。
顎下のたるみが気になる方(ペリカンリフト)
顎下のたるみや皮膚のゆるみが目立つ場合、「ペリカンリフト」が効果的です。顎下の余剰皮膚を切除するとともに、内部の広頚筋という筋肉を縛るため、二重顎や顎下のたるみを改善します。ネックリフトと併用されることも多く、横顔の輪郭を美しく整えることができます。加齢による顎下の下垂を根本から見直したい方に向いた術式です。
たるみの原因
たるみは単に皮膚がゆるむだけで起こるわけではありません。皮膚や皮下脂肪、筋肉、靭帯、そして骨といった複数の組織の変化が重なり合って進行していきます。これらの構造のバランスが崩れると、重力の影響を受けやすくなり、顔全体の輪郭が下がったように見えるようになります。ここでは、それぞれの要因について詳しく解説します。
皮膚
皮膚のたるみは、真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンの減少・劣化によって起こります。紫外線を長期間浴びることでコラーゲン線維が切れやすくなり、弾力を失ってしまいます。さらに年齢とともにターンオーバーが遅くなるため、古い角質が残りやすくなり、肌表面のハリが低下します。保湿力も落ちることで皮膚の乾燥が進み、ハリがない状態になっていきます。
皮下脂肪
皮下脂肪は、顔のボリュームを保つ役割を担っています。しかし、加齢とともに脂肪は必ず減少していきます、するとしぼんだ風船のようにシワやたるみがでてきます。また、皮下脂肪はある程度の重量があるのでたくさんあればあると、加齢とともに皮膚や靭帯を引き延ばしていきます。また、バッカルファット等は重力の影響で下方に移動したりすると、たるみが目立ちやすくなります。特に頬やフェイスラインでは、脂肪の偏りによって凹凸が生じ、老けた印象を与えやすくなります。脂肪層の位置やボリューム変化は自然に戻ることが難しく、たるみの根本的な要因の一つとされています。
靭帯(リガメント)
靭帯は皮膚や脂肪を骨へと固定し、組織を支える重要な構造です。代表的なリガメントには目の下やゴルゴライン、マリオネットラインを形成している靭帯などがあり、顔の形を安定させています。加齢により靭帯が伸びたり緩んだりすると、脂肪や皮膚を支えきれなくなり、たるみが進行します。リフト施術で靭帯を適切に引き上げることは、自然で若々しい顔貌を保つうえで非常に重要です。
筋肉
表情筋は皮膚や脂肪を下から支える役割を持っていますが、年齢を重ねると筋肉が委縮し細くなり、弾力が失われます。特に頬や口周りの筋肉が衰えると、支えが弱くなりたるみやシワが目立ちます。また、筋肉が緊張しすぎる部位では表情ジワが深くなり、逆に使われにくい部位では緩みが生じます。こうしたアンバランスもたるみの原因になります。
骨
顔の骨格もたるみに大きく関係しています。加齢とともに骨が吸収されることで、顔全体の支持構造が変化します。特に眼窩や頬骨、下顎の骨量が減ると、皮膚や脂肪を支える土台が小さくなり、上部組織が下垂しやすくなります。さらに骨についている靭帯は皮膚等を引き込むようになり、ゴルゴライン等が目立ちます。骨の萎縮は外見の変化に直結し、たるみだけでなく凹みや影を生む原因にもなります。
切開リフトの原理とSMASとリガメントの構造について
切開リフトの基本は、加齢により緩んだ「リガメント」を正確に処理し、広い範囲で「SMAS層」や組織を的確に引き上げる点にあります。ここからは、それぞれの構造について詳しく解説します。
SMASとは?
SMAS(表在性筋膜)は、皮膚の下に位置する薄い筋膜層で、顔の表情筋や皮下脂肪と連動して動く構造を持ちます。皮膚よりも伸縮性が少なく、顔全体の形状を支える重要な役割を担っています。加齢によりSMAS層が緩むと、その上にある皮膚や脂肪も同時に下垂し、ほうれい線やフェイスラインのたるみが目立ちやすくなります。
従来の皮膚のみを引き上げるリフトでは時間が経つと再びたるみが生じたり、創面に力がかかるため、傷が汚くなってしまうリスクがある一方、SMASを広い範囲で剥離し同時に引き上げる「SMAS法」では内部構造ごと持ち上げるため、より長期的で安定したリフト効果が得られます。この層を正確に処理できるかどうかが、仕上がりの自然さと持続性に大きく関わります。
リガメントとは?
リガメント(顔面靭帯)は、皮膚や脂肪を深部の骨や筋膜に固定している支持組織で、顔の輪郭を支える“柱”のような存在です。代表的なものに、頬骨靭帯、咬筋靭帯、下顎靭帯などがあります。これらの靭帯は年齢とともに緩みやすく、固定力が低下すると支えている皮膚や脂肪が下がり、たるみとして現れます。
切開リフトではこのリガメントの位置を正確に見極め、緩んだ靭帯を再固定または再配置することで、顔全体を無理なく引き上げることができます。リガメントを適切に処理することで、過度な引きつれを防ぎ、自然な若返り効果を得られる点が大きな特徴です。SMAS層とリガメントの両方にアプローチすることで、根本からたるみを改善し、より立体的で調和の取れたフェイスラインを形成できます。
様々な切開リフト・フェイスリフトの概要
切開リフト・フェイスリフト
概要
当院ではお悩みと切開範囲により
前額リフト
ミッドフェイス/骨膜下リフト
コメカミリフト
ミニリフト
ディーププレーン+ネックリフト
ネックリフト
となっています。 カウンセリングで引き上げたい部位を教えていただきご提案していきます。但し日本人の場合骨格が欧米人と比べて四角いため法令線やマリオネットラインを切開リフトのみで完全に消すことは難しいです。その場合は切開リフト後にさらにミッドフェイスリフトやヒアルロン酸注入をするとさらに綺麗に仕上がります。
術式
術式(ミニリフト・ディーププレーンリフト)
マーキングした後、切開を加え皮下を剥離していきます。SMASを上げたい方向に縫縮・剥離、切除をした後皮膚を引き上げ、余剰皮膚を切除していきます。最後に皮膚を縫合して終了です。術後2-3日はフェイスラップそれ以降1週間-1ヶ月は夜間フェイスラップ、3-6か月は傷口のテープ固定を行っていただきます。これにより傷跡のケロイドや肥厚性瘢痕の可能性を減らすことができます。
それぞれの切開フェイスリフトの説明と術式
前額リフトとは
前額リフトは生え際を切開し、額の余剰皮膚を切除していきます。額~眉毛上までがリフトされるので、額の定着ジワが改善されます。また、上眼瞼~眉毛の距離は長くなります。同時に前頭筋を処理することで筋肉を萎縮させ、術後も額の皺を出にくくさせる事も可能です。
施術により上顔面の印象が明るくなるだけでなく、眉毛と目の距離も自然に延長され、洗練した額~目元になります。眉と目の距離が近く、眉下切開を行い場合にも適応があるでしょう。
前額リフトの術式と切開範囲
当院の前額リフトの術式は基本的に生え際切開で行います。生え際切開は額の皮膚のたるみを直接除去できるため、リフト効果が分かりやすく、内部の筋肉処理もしやすい方法です。
またジグザグ切開という方法で行う事で、傷ができるだけわかりにくくなるようにしています。
また、小切開法や内視鏡下前額リフトもあり、傷を最小限に抑えつつリフト効果を得ることが可能ですが、皮膚切除量が少ないため後戻りのリスクはやや高くなります。施術後は丁寧に縫合し、内部組織は骨膜に固定することで長期的なリフト効果が維持されます。
ミッドフェイス/骨膜下リフト
ミッドフェイス/骨膜下リフトとは
ミッドフェイスリフト、別名『中顔面骨膜下リフト』は、加齢に伴う下まぶたや頬のたるみ、眼窩脂肪の突出、ほうれい線やゴルゴ線を改善する施術です。下まぶたの皮膚は薄く、小じわやたるみが目立ちやすいため、まつ毛の際を切開して余剰皮膚を取り除くと同時に、眼輪筋下の眼窩脂肪を移動させて目袋のでっぱりを整えます。いわゆるハムラ法です。
その後、さらに眼窩骨から骨膜下へアプローチし、ほうれい線近くまで剥離を行います。中顔面全体を骨膜下から持ち上げることで、中顔面全体の形態を改善し、自然なリフトアップ効果を得られます。皮膚・脂肪・筋肉を一体として引き上げるため、通常の耳前からのフェイスリフトでは挙上しにくい、中顔面をリフトアップできる唯一の施術です。
ミッドフェイス/骨膜下リフトの術式と切開範囲
術式は下まつげの際に沿った切開から開始し、眼輪筋下を丁寧に剥離し眼窩骨まで到達した後、眼窩下縁の骨膜下を剥離してほうれい線付近まで、神経を傷つけないよう注意して剥離をしていきます。剥離後、中顔面全体を持ち上げ、骨膜に固定することで安定したリフト効果を得ます。その後、クマの原因となっている眼窩脂肪をハムラ法と同様に再配置し、最終的に余った目の下の皮膚を切除します。また、当院では、ミッドフェイスリフトの大きな合併症である、外反を防ぐためと、涙袋を再生させるために、目尻側に皮膚+筋肉弁を外眼角部分に固定します。ミッドフェイスリフトによって、中顔面がリフトアップされると、たるみによって、隠されていた頬の凹みなどが現れることがあります。その場合には、ヒアルロン酸や脂肪注入がオススメされます。
コメカミリフト
コメカミリフトとは
コメカミリフトは、目元や目尻のたるみを改善し、顔全体の印象を若々しく整えるための施術です。生え際やこめかみ付近の皮膚を切開して余分なたるみを取り除き、皮膚や筋膜を引き上げることで、目元全体をすっきりさせます。
眉下切開だけでは改善できない目尻側の皮膚を最後に整える際にも重要です。
目尻側にかかる皮膚のもたつきを改善するだけでなく、頬のたるみやほうれい線も少し改善させます。部分的なたるみ改善としても適しており、従来のフェイスリフトと組み合わせることで、より顔全体のリフトアップ効果を高めることも可能です。
コメカミリフトの術式と切開範囲
コメカミリフトの術式では、髪の生え際や髪の毛の中の目立たない部分を切開します。切開後、皮下剥離を行い、筋膜をしっかりと縫い縮めて行きます。施術は局所麻酔に加え、希望に応じて静脈麻酔も併用可能で、痛みや不安を最小限に抑えた環境で行います。
切開後に皮膚~筋膜を一体として引き上げることで、目元や頬の自然な張りを回復し、ほうれい線の軽減にも効果的です。また、患者様の希望や目の形に合わせて切開範囲や引き上げの方向を調整できるため、自然でバランスの良い仕上がりが期待できます。施術後は抜糸も約1週間ほどで行え、日常生活への影響も他の切開リフトと比較して軽度です。
ミニリフト
ミニリフトとは
ミニリフトは、耳前部を中心に小さな切開を行い、主にマリオネットラインやフェイスラインのたるみを改善する部分的フェイスリフトです。SMASと呼ばれる浅い筋膜を処理することで、自然なリフトアップ効果が得られます。切開範囲が狭いため、フルフェイスリフトに比べて術後の腫れやダウンタイムが少なく、日常生活への復帰もやや早いことが特徴です。
若い方や、過去に広範囲の切開リフトを経験された方の2回目の施術にも適しており、軽度〜中等度のたるみをしっかり改善できます。耳前部の傷は目立たない位置に設定されるため、髪型で隠しやすく、自然でバランスの良い仕上がりが期待できます。
ミニリフトの術式と切開範囲
ミニリフトでは、耳前部のしわに沿った部分を中心に5~10cm程度切開し、皮下剥離・SMAS下剥離を行い、緩んだ皮膚とSMASを同時に引き上げます。
他院のミニリフトでは、SMAS下の剥離は行われないこともありますが、当院のミニリフトはフルフェイスリフトと同様にしっかりとSMAS下の剥離も行います。
切開部は髪や耳で隠れる位置に設定されるため、術後の傷跡はほとんど目立ちません。
施術は局所麻酔+静脈麻酔で行われることが一般的で、痛みを最小限に抑えつつ安全にリフトアップが可能です。施術後は顔全体の印象が引き締まり、マリオネットライン~フェイスラインにかけてのたるみ軽減により若々しい表情が得られます。
JOWLファットや顎下の脂肪がたるみの原因になっている場合には、同時に脂肪吸引を行う事で、よりスッキリとした顔貌にすることが可能です。
ディーププレーン+ネックリフト
ディーププレーン+ネックリフトとは
ディーププレーン+ネックリフトは、顔の深層組織までアプローチする高度なリフトアップ術で、もみあげから耳前部、耳裏、首の被毛部にかけて切開を行います。これによりマリオネットラインや口横・JOWL領域のもたつき、フェイスラインの輪郭形成、首の縦ジワを同時に改善できます。
SMAS層や靭帯をディープレイヤーで丁寧に剥離し、広頚筋も処理することで、表情の自然さを保ちながら立体的な若返りを実現します。バッカルファットの多い場合は必要に応じて処理や移動を行い、頬や顎下の脂肪吸引を併用することで、よりシャープで引き締まったフェイスラインを形成します。顔全体から首元までを一体として整えるため、あらゆる角度から見ても自然な若見え効果が得られます。
ネックリフトも同時に行い、広頚筋を広頚筋弁として、耳裏へ差し込む施術を行っているため、下顎三角という顎下の骨をラインをしっかりと出していくことが可能です。
ディーププレーン+ネックリフトの術式と切開範囲
施術はもみあげ~耳前部~耳裏~首の被毛部までの広範囲に切開を入れます。皮下を丁寧に剥離し、SMAS層や靭帯にアプローチしていきます。SMAS下も広範囲で剥離と靭帯処理を行い、骨より上の組織全体をしっかりとリフトアップさせることで、顔全体のたるみを根本から改善します。必要に応じて広頚筋の処理やバッカルファットの移動・除去を行い、頬や顎下のボリュームバランスも調整します。
皮膚と深層組織全体をしっかり固定するため、長期的にたるみが戻りにくく、自然なフェイスラインと首元の輪郭が得られます。切開部は髪や耳の自然なラインで隠れるため、術後の傷跡は目立ちにくくなります。ディーププレーンとネックリフトを組み合わせることで、顔から首までを一体として整え、全方位から美しい輪郭を形成できるのが大きな特徴です。
ネックリフト
ネックリフトとは
ネックリフトは、首の被毛部や耳の後ろ側を中心に切開を行い、加齢によって生じた首の縦ジワや皮膚のたるみを根本から改善する手術です。首元の皮膚や筋膜を引き上げ、余分な皮膚を切除することで、ピンと張った若々しい首のラインを形成できます。広頚筋や表在性筋膜(SMAS)に適切にアプローチすることで、自然な仕上がりと持続性の高いリフト効果が得られます。
従来の表面的な皮膚だけの引き上げではなく、深層組織まで処理するため、首元のたるみや縦ジワに対して効果的です。また切開部分は髪や耳の自然なラインで隠れるため、術後の傷跡は目立ちにくく、日常生活への影響も少なくなります。首元の年齢サインが気になる方や、フェイスライン全体の若返りを目指す方に適した施術です。
後述のペリカンリフトと併用することで、首元~顎下にかけてのたるみを総合的に改善することが可能です。
ネックリフトの術式の切開範囲
施術では、耳の後ろ側から襟足にかけて切開を行い、皮膚下の広頚筋まで丁寧に剥離して引き上げます。皮膚や筋膜を適切に固定することで、首元のたるみや縦ジワを改善し、シャープで立体的な首のラインを作り出します。余剰皮膚は切除され、丁寧に縫合していきます。
必要に応じて顎下の脂肪吸引を併用することで、より引き締まったフェイスラインと首元の一体感を強化可能です。切開範囲が広く深層組織にアプローチできることから、首の縦ジワやたるみに対する効果が高く、長期的に若々しい首元を維持できる施術となっています。
ペリカンリフト
ペリカンリフトとは
ペリカンリフトは、顎下の余剰皮膚や脂肪を切除し、たるみや二重あごを改善する切開リフト手術です。広頚筋の顎下部を切離し、クロスに縫合することで、顎下をしっかりと引き締め、輪郭を整えます。従来の脂肪吸引では取り切れない線維質の脂肪や、広頚筋下の余剰組織にも直接アプローチできるのが特徴です。
韓国では『二重顎の筋肉縛り』とも呼ばれています。
また、ネックリフトや顎下脂肪吸引と併用することで、フェイスライン全体のスッキリ感を向上させることが可能です。顎下のたるみが気になる方や、輪郭をよりシャープにしたい方に適した施術で、自然で若々しい印象を取り戻せます。
ペリカンリフトの術式の切開範囲
ペリカンリフトは顎下正中に紡錘形のデザインを置き、切開をしていきます。広頚筋上をしっかりと剥離した後、広頚筋下の剥離を丁寧に行っていきます。重要な血管が近くにあるため、しっかりとした技術が必要です。広頚筋下まで剥離が終わると、今度は広頚筋が下顎骨に付着している部位を切離し、もたつきの元となっている広頚筋をクロスして縫合します。その後余分な皮下脂肪を切除し、縫合していきます。傷跡は首の下の影の部分にできるため、通常時には目立ちにくいです。
切開リフト・フェイスリフトのメリット
切開リフト・フェイスリフトは、顔や首のたるみを根本的に改善できる施術として高い評価を受けています。手術によって皮膚だけでなく、SMASや筋膜といった深層組織にもアプローチできるため、軽度のたるみから重度のたるみまで幅広く対応可能です。糸リフトやハイフでは得られにくい、しっかりとしたリフトアップ効果を期待できます。次に、具体的なメリットを3つに分けてご紹介します。
強いたるみにもアプローチできる
切開リフトは、たるみの原因となる皮膚や筋膜を直接引き上げる施術で、重度のたるみにも効果的です。特に中顔面や顎下、首の縦ジワなど、糸リフトでは改善が難しい部位にも対応できます。根本的に組織を固定し、余っている皮膚を切除するため、たるみを一時的に引き上げるだけでなく、顔全体の輪郭を長期的に整えることが可能です。たるみが強く気になる方は、カウンセリングで最適な施術範囲をご提案します。
効果を感じやすい
切開リフトは、施術直後から顔や首の輪郭の変化を実感しやすいのも特徴です。皮膚だけでなく深層の筋膜まで固定するため、リフトアップの度合いが明確に表れます。糸リフトやハイフでは物足りなさを感じた方でも、切開リフトなら効果をしっかり体感でき、施術後の満足度が高い傾向にあります。施術による変化が視覚的に分かるため、自分の顔の印象が若々しくなったことを実感できます。
持続期間が長い
切開リフトの効果は、施術後5〜10年と長期的に持続する点も大きなメリットです。糸リフトや注射による施術では半年から最大でも1年程度で効果が薄れる場合がありますが、切開リフトは組織をしっかり固定するため、再施術の頻度を抑えつつ長期的な若返りが期待できます。頬やフェイスライン、首元の全体的なたるみにも作用し、若々しい印象を長く維持できます。
切開リフト・フェイスリフト後の痛み・ダウンタイムについて
切開リフト・フェイスリフト後は、術後の腫れや内出血、痛みなどが一定期間現れます。痛みは通常1〜2週間程度で落ち着き、腫れは1〜3か月、内出血は2〜4週間で徐々に改善します。切開部の赤みは術後1か月ほどで白くなり、3〜6か月で目立ちにくくなりますが、完全には消えません。
生活面では、抜糸後から軽いメイクや洗顔が可能で、シャワーは4日目以降、入浴は2〜4週間を目安に控えます。運動やマッサージも3か月程度は控える必要があり、術後の安静が完成度に影響します。個人差はありますが、完成は半年〜1年で、徐々に自然なフェイスラインが定着します。
切開リフトによる重篤な合併症リスクとその経過・対応
切開リフトはとても侵襲の大きな施術です。効果もとても大きいですが、その反面、ダウンタイムや合併症のリスクも糸リフトやHIFU等と比較するととても大きいです。切開リフトにおける、リスクや合併症に対してもあらかじめ認知し、理解をして施術を受けなければなりません。ここでは、切開リフトの重篤な合併症について説明します。
血種
切開リフトでは手術部位で血液が溜まる血種が発生します。術後の腫れや圧迫感、痛みの原因、時には皮膚の壊死の原因となるため、異常を感じた場合は早期に来院して確認が必要です。必要に応じて血種の除去処置を行います。特に血圧が高い方や抗凝固薬を使用している方は、術前に医師と相談しコントロールを行うことが推奨されます。血種は適切な対応により早期改善をしなければならない合併症です。
感染
切開部は傷口から細菌が侵入することで感染が起こることがあります。確率は低いものの、発赤・腫脹・熱感・膿の分泌などが見られた場合は速やかに診察を受けることが重要です。早期に抗菌薬投与や処置を行うことで、重篤化を防ぐことができます。
感覚障害
切開リフトは広範囲を切開し、剥離していく施術の為、必ず切開により皮膚近くの神経が影響を受けるため、術後に違和感やしびれを感じることがあります。ほとんどの症状は6か月から1年の経過で徐々に回復しますが、軽度の感覚異常が残る場合もあります。麻酔の影響や腫れによる一時的な症状も含まれるため、異常が長引く場合は医師の診察を受けることが望ましいです。
顔面神経障害
SMAS操作中に顔面神経の枝が引っ張られることで、眉毛や口の動きに違和感や麻痺が生じることがあります。通常は6か月から1年で回復することがほとんどですが、稀に完全には回復しない場合もあります。
施術の流れ
STEP 1
問診・カウンセリング
ご来院後は、完全個室の待合室にご案内いたします。Web問診をして頂いた後、まずカウンセラーがご希望やお悩みを丁寧に伺います。カウンセラーがお話を伺う事で十分な時間、ご質問内容や施術の説明を行う事ができます。その内容を踏まえて土屋院長が診察を行います。法的に医師にしか認められていない適応や診断等の医学的な判断は土屋院長がしっかりと行い、施術がお客様に適しているかどうかやリスクや注意点も含めお客様自身がご納得いく決定ができるようしっかりとお伝えいたします。
STEP 2
同意書・お会計・洗顔・写真撮影
ご納得頂いた場合には、同意書を記載いただきます。同意書にもカウンセリング時にご説明した注意事項がすべて記載されておりますので、再度確認をいたします。会計後、手術前には個室のパウダールームにて洗顔を行っていただきます。モニターの方もモニターでない方も基本的には手術のメルクマール(目印)にするためのお写真を撮らせて頂きます。
STEP 3
術前問診・マーキング・麻酔・手術
施術前には内容の最終確認を行ったうえで処置を開始します。必要に応じて麻酔や薬剤の説明も看護師より実施されます。美容施術においてはデザインがとても重要なので、しっかりと時間を取りマーキングをします。痛みがご不安な方には各種麻酔を準備しています。施術中は不安や痛みを軽減できるよう、医師とスタッフが細やかに対応します。
切開リフトは長時間の手術であるため、静脈麻酔もぜひご利用ください。
STEP 4
圧迫とテーピング
切開リフトは、術後の血種をしっかりと防がなければなりません。念入りなテーピングと、圧迫を行います。
STEP 5
術後チェックとアフターケア
施術後もアフターケア体制が整っており、経過中の不安や疑問があればいつでもご相談いただけます。お電話、メール、LINEいずれの連絡も受け付けています。
切開リフト・フェイスリフト
- 前額リフト
通常価格500,000円(税込 550,000円)
モニター400,000円(税込 440,000円)
前頭筋処理+100,000円(税込 110,000円)
- コメカミリフト
通常価格400,000円(税込 440,000円)
モニター300,000円(税込 330,000円)
- ミニリフト
通常価格500,000円(税込 550,000円)
モニター400,000円(税込 440,000円)
頬顎下脂肪吸引+150,000円(税込 165,000円)
耳前部のみの切開・SMAS処理はSMAS切除と縫縮
- ディーププレーンリフト+ネックリフト
通常価格900,000円(税込 990,000円)
モニター800,000円(税込 880,000円)
頬顎下脂肪吸引+150,000円(税込 165,000円)
耳前部+耳介後面+側頭部被毛部まで切開・SMAS処理はSMAS下の剥離・靭帯処理・広頚筋処理・SMASやバッカルファット移動
- ネックリフト
通常価格400,000円(税込 440,000円)
モニター300,000円(税込 330,000円)
- ペリカンリフト
通常価格500,000円(税込 550,000円)
モニター400,000円(税込 440,000円)
頬顎下脂肪吸引+150,000円(税込 165,000円)
ネックリフト+200,000円(税込 220,000円)
- ミッドフェイスリフト/骨膜下リフト(表ハムラ含む)
通常価格500,000円(税込 550,000円)
モニター400,000円(税込 440,000円)
切開リフト・フェイスリフトの詳細情報
- 施術時間
- 2-8時間
- 麻酔
- 局所麻酔、笑気麻酔、静脈麻酔
- 通院
- 術後1-2日後にドレーンを抜去します。
抜糸7-9日後に来院頂きます。
当日は1日中フェイシャルラップ
その後抜糸まではできるだけフェイシャルラップ
術後3-6か月まではできるだけテープ固定をしていただきます。 - ダウンタイム
- 痛み1-2週間
内出血2-4週間
腫れ1-3か月
切開線は1ヵ月まで赤みを帯び、3-6か月で白い線の傷になっていきます。白い線の傷は年単位で目立ちにくくなっていきますが、消える事はありません。 - 完成までの期間
- おおよそ1ヵ月で半分ほど
半年で7割ほど
1年で完成
(個人差はあります) - 生活
- ▼メイク:抜糸後から可能です。抜糸後も傷の部位は1カ月程度は避けてください。
▼擦らない軽い洗顔(泡洗顔含む):フェイスバンドが外せる4日目以降から行ってください。傷にテンションをかけないように洗える場合は無理をしない範囲で傷口も優しく洗ってください。3日目までは濡れタオルでお顔を拭くことは可能です。
▼しっかりとした洗顔:術後1カ月は控えてください。
▼シャワー:4日目以降から可能です。
▼お風呂:2~4週間は避けてください。
▼運動:激しい運動は3カ月は控えてください。
▼マッサージ:引っ張るようなマッサージは3カ月は控えてください。
▼コンタクトレンズ:翌日から可能です。
- 合併症
- ▼感染
確率は低いですが、傷口から感染を起こす場合があります。来院頂き診察させていただきます。
▼術後出血
内部の操作になるので出血が続く場合があります。手術部位が異常に腫れてきた場合、早急に来院頂き診察させていただきます。血種除去等の処置が必要になる場合があります。元々血圧が高い方等は、まずは血圧のコントロールを優先して頂く場合もございます。
▼違和感(感覚障害)
切開により皮膚近くの神経が必ず少しは切れるので感覚の違和感がでる場合があります。8割の症状は6か月~1年の時間経過で
回復しますが、軽度の違和感は残る場合があります。
▼皮膚の壊死
切開周囲の皮膚が壊死を起こす場合があります。特に喫煙者の方、糖尿病、膠原病の既往をお持ちの方、ご高齢の方はリスクがあがります。喫煙者の方は手術前後3ヶ月は必ず禁煙をして頂きます。
壊死をした場合、範囲が狭ければ軟膏で経過を見ます。範囲が広い場合は植皮をする可能性があります。
▼傷跡
切開の傷が肥厚性瘢痕やケロイドになる場合があります。
術後のテーピングが重要になってきます。
もしケロイドになってしまった場合はステロイドの注射をします。
▼顔面神経麻痺
SMASを引っ張る際に顔面神経の枝が引っ張られ術後眉毛の動きや口の動きに違和感が出る場合があります。
通常1ヵ月~1年の経過で回復することがほとんどですが稀に完全に麻痺が回復しない場合があります。
▼耳たぶの変形
術後 リフトした皮膚が軽度後戻りしていく段階で耳たぶが下に引っ張られるような変形をきたす場合があります。
変形が強い場合には再度切開して修正をします。その場合は耳たぶの下に少し傷ができます。
▼脱毛
特にコメカミリフト、耳前部リフトの場合にもみあげやコメカミ近くに傷ができることで一時的に脱毛することがあります。
切開の傷以外のところは時間経過とともにまた生えてきます。
▼しこり感
切開リフトは広範囲を剥離切除をするので、人の傷の治癒過程で一時的に皮下に硬さがでることが一般的です。6ヵ月程度で柔らかくなってきますが、1割程度硬さが残る場合があります。1年程度でさらになじんでいきます。
▼その他
だるさ・熱感・発熱・頭痛・咳・蕁麻疹・かゆみ・むくみ・冷や汗・胸痛・動悸・アナフィラキシーショック・呼吸困難など生じることがあります。 - トラブル
- ▼左右差
顔の皮膚のたるみや顔の骨の形は元々左右対称ではありません。できるだけ左右対称になるように施術していきますが、
100%左右対称に引き上げることはできません。
▼皮膚の凹み・ひきつれ
当院の切開リフトでは切開傷が肥厚性瘢痕やケロイドになりにくいようにアンカリングを皮下にしてきます。それにより1-3か月の間皮膚の表面にへこみができる場合があります。
またリフトアップをさせるので、それにより一時的にひきつれが生じますがそちらも1-3か月の経過でなじんでいきます。
▼施術後からコケたように感じる
人体は加齢とともに骨吸収といって、骨が溶けて吸収されてボリュームが減っていきます。ホホ骨の下などは特に顕著です。たるみによってそれがマスクされていたものが、しっかりと引きあがる事で、気になる場合があります。切開リフトでボリュームが減ることはありません。その場合にはヒアルロン酸注入や脂肪注入を検討してください。
▼糸が出てくる
傷は溶ける糸で縫合します。自然に脱落することがありますが、問題ありません。
▼たるみが残る
顔を動かすためには少しの皮膚の余りは必要になってきます。
完全にたるみがなくなるものではありません。
▼ツッパリ感
皮膚を切除してリフトアップをしてくるので、3か月ほど慣れるまではツッパリ感を感じることがあります。
時間経過で改善していきます。 - 保証
- この施術には再施術の保証はありません。
よくあるご質問
- Q切開リフトと糸リフトとの違いは?
- A
切開リフトは余剰皮膚の切除とSMAS層の縫縮により内部も外部も引き上げる手術です。一方、糸リフトはトゲや返しのある溶ける糸を挿入し、リフト効果とコラーゲン増生による肌の張り改善を目指します。糸リフトは軽度のリフトアップとコラーゲン増生によるどちらかとアンチエイジング寄りの施術であり、切開リフトはすでにたるんで余ってしまった皮膚もしっかりと切除していく若返りの施術です。どちらがよいというものではなく、切開リフト後もたるみの予防のために糸リフトを行われる方も多いです。
- Q切開リフトのデメリットは?
- A
切開リフトはとても侵襲が強い施術なので、長いダウンタイムがある事がデメリットです。また、切開をするので、傷は必ず残ります。ただし、当院では土屋院長が最大限傷が目立ちにくくなるように、傷のデザイン、切除方法、縫合方法にこだわっています。
- Q切開リフト・フェイスリフトの適齢期は?
- A
一般的には40〜50代で施術を受ける方が多いですが、30代からの部分的な施術も可能です。重要なのは年齢よりも肌のたるみやシワの進行具合で判断することで、加齢に伴う皮膚の状態や骨格を医師が確認したうえで適応を決定します。
- Q糸リフトやHIFUをしていると切開リフトはできない?
- A
糸リフトやHIFUを受けていても切開リフトは可能です。ただし、糸の癒着やSMASの硬化により手術の難易度が上がる場合があります。経験豊富な医師に依頼することが、安全かつ自然な仕上がりのポイントです。当院では、以前の糸リフトより6か月~1年程度空いていれば、追加料金もなく通常通り施術を行っています。
- Qたくさんの種類があるけれど、自分はどの切開リフトをすればよい?
- A
施術部位や皮膚の状態、年齢、たるみの程度により適した切開リフトは異なります。カウンセリングで医師が皮膚のたるみの程度や骨格、希望部位を確認し、最も効果的な術式を提案します。
- Q切開リフト後にも糸リフトやHIFUはできる?
- A
切開リフト後でも、将来的に糸リフトやHIFUによる施術は可能です。むしろ、切開リフト後も定期的なメンテナンスを行って頂くことで、より長い期間リフトアップ効果を持続することが可能です。
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