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脱毛コラム② 脱毛機器の種類について

医療脱毛

2022.12.30

本日は前回に引き続き、脱毛のお話です。脱毛器の種類ついて説明します。

土屋の個人的な意見も混ざりますので、一つの意見として参考にしてください。


レーザー脱毛器について説明します。

当院の機械は、『クラリティⅡ』ですが、その他にも、日本で有名なものはキャンデラ社のジェントルシリーズ、キュテラ社のエクセルやゼオ、メディカランド社のソプラノシリーズ、メディカルU&A社のメディオスター、ルミナス社のライトシェアなどなど大量にありますが、どれも原理は選択的光熱融解理論や拡大選択的光熱融解理論を元に作られているので、正直な話、どの機械でも医療レーザー脱毛器でかつ、しっかりとした設定で照射すればちゃんと脱毛、減毛は可能です。脱毛料金が2倍するから、効果が2倍とかは絶対にありません。(照射技術や、出力設定の技術差はあります。)なので、どちらかというと、きちんと毛周期に合わせてコスパの良いところで回数を重ねる方が減毛確率はあがるのではないかと個人的にはかんがえています。

数十年前くらいからレーザー脱毛器の原理としては変化はありません。バルジ領域も破壊すべきという新しい知見はでてきましたが。

それにも関わらず、大量の機種があり、同じ会社でもどんどん新製品がでてくるのは、それだけ脱毛のマーケットが大きく、業者も儲けどころだからでしょう。化粧品でどんどん新しい商品がでてくるのとそこまで大差がないような気が個人的にはしています。笑

エステ脱毛器も、医療脱毛器も一番儲かるのは業者だけだという極論もあるくらいです、、、、笑

ただ、新しい機種はやけどのリスクを軽減するようなシステムが組まれていたり、痛みを軽減するようなクーリングシステムが設置されていたり、照射面積が増えて、施術時間が短縮されていたり、いいこともたくさんありますので、そこら辺は好みで選んで頂くといいのではないかなと思います。


ではレーザー脱毛器によって何が違うのか。そして、何の違いで脱毛効果が変わってくるのかを説明します。


①波長

一つ前のブログでレーザーは単一の光線を出すものとお伝えしましたが、ある物質にエネルギーを加えると励起(れいき)状態というものになり、そのエネルギー準位から戻るときに物質に応じた光を放出するのですが、その仕組みはオタッキーな話になるので、置いておきます。一つの物質から一つの波長のレーザーが出ると理解してください。

下のグラフは 黒い線が【メラニン】の吸光度、赤い線が【酸化ヘモグロビン】の吸光度、青い線が【水】の吸光度です。

もともと数十年前 最初のレーザーはルビーレーザー(694nm)というものでした。アザの治療をしていたら、たまたま眉毛に当たってそこが脱毛されたので発見されたとも言われています。しかし、白人の脱毛には使用できましたが、【メラニン】への吸光度が強すぎるため、(メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンがあり、その比率で色味に差が出ているとされている)、黄色人種である、アジア人にはやけどのリスクが高すぎました。そこで、アレキサンドライト(755nm)、ダイオード(810~910nm)、YAG(1064nm)が脱毛のレーザー光として利用されるようになりました。

波長が短いほど【メラニン】に吸収されやすく、波長が長いと【水】にも反応していきます。またレーザーの性質として、波長が長いほど深達度は深くなります(深くまで届くという事です)。

なので、『レーザー脱毛機器の違い』としては、どの波長を出す機械なのかという違いがあります。

当院の『クラリティⅡ』はアレキサンドライトYAGの2波長を出すことができます

上のグラフの通り、【メラニン】に一番反応が強いのは3つの中ではアレキサンドライトなので、日本人はアレキサンドライトが一般的には多く使われます。

ダイオードは短時間で高出力を出しやすいので、後述する蓄熱式によく使われます。

YAGは3つの中では一番【メラニン】への吸収が弱いですが、逆にそれを利用して、やや暗い肌の方にも使用できます。また深達度が3つのなかでは一番深いのを利用して、毛根の深い男性のヒゲや、アレキサンドライトダイオードで硬毛化した箇所にあてることもあります。但し、硬毛化の早期根治は針脱毛です。

個人的にはアレキサンドライトでも、ダイオードでも大差はないと思っています。どちらでもしっかり減毛、脱毛できます。


②パルス幅

パルス幅といわれると、とても分かりづらいですが、簡単に言えば〔レーザーが出ている時間〕です。脱毛に使用されるパルス幅はミリ秒(msec)のいわゆるロングパルスのパルス幅が使用されます。それよりも短いものはナノ秒(nsec)のいわゆるQスイッチやピコ秒(psec)のピコレーザーなどは有名ですね。ここで大事になってくるのは、光熱融解理論の中の熱緩和時間で、簡単に説明すると『熱緩和時間=物体に与えられた熱エネルギー(温度)が、周りに放出されて50%の熱エネルギー(温度)になるまでの時間』となります。さらに【物体の熱緩和時間よりも短い時間に十分なエネルギーを加えると外部に熱を放出せずに(実際には50%は放熱しているが、これは理論上外部の組織に影響を与えないと解釈される)その物体だけ破壊することができる。】という選択的光熱融解理論になるのです。

メラニンの熱緩和時間は約50nsec(ナノ秒)

毛根周囲組織 (バルジ領域を含む) の熱緩和時間は約40~100msec(ミリ秒)

そして、忘れてはいけないのが、表皮熱緩和時間3~10msec(ミリ秒)表皮の熱緩和時間より短いパルス幅で照射すると、表皮が熱放出する前に、破壊されてしまい、やけどをしてしまいます。

若干脱線しますが、シミ(老人性色素斑)をスポット治療するときは、Qスイッチ(nsec)やピコレーザー(psec)でメラニンの熱緩和時間より短いパルス幅を照射することにより、シミだけを破壊しているのです。

前回のブログにて、レーザー脱毛は毛のメラニンをヒーター替わりにして毛根周囲組織(バルジ領域を含む)を破壊することが原理とお話しました。 なのでメラニンをすぐに破壊してはいけないのです。

上記の事から『メラニンの熱緩和時間50nsecより長い、かつ、表皮の熱緩和時間3~10msecよりも長い、かつ、毛根周囲組織を破壊するために、毛根周囲組織の熱緩和時間40~100msecよりも短いパルス幅のレーザーを照射する。』ことが必要で、10msec~40msecの間にレーザー脱毛の理論値があるとされています。ただし、冷却装置により、熱緩和時間が短くなるので、3msecなどで照射する機械もあります。(これはパルス幅が短いほど、同じレーザー機器としてはランプの交換までの持ちがよくなります。)


③出力(J)

前述のパルス幅も大事ですが、当然どれだけ、適性のパルス幅で照射しようとも、エネルギーの出力が弱ければ、なんの意味もありません。なので、出力の調整はとても大事です。弱ければ意味がありませんし、強ければやけどをします。経験則で調整をするのですが、痛みの度合い、肌トーン、毛の密度など様々な要因が絡むので、一発で適正出力を決めるのは難しいです。なので、しっかりと出力を調整してくれるクリニックを探してください。知識がなく、とりあえずやけどをさせないために低出力でどんな人にも、何回目の人にも、固定して照射しているチェーンクリニックはたくさんあります。


④熱破壊式or蓄熱式

最初に断っておくことはどちらでも適正にしっかりと照射をすれば、しっかりとした減毛、脱毛はできます。

熱破壊式その名の通り、レーザーを強くショットすることにより、一気に毛根周囲組織を破壊していきます。昔からある方法で、文献も多いので、減毛や、脱毛も確実に可能です。ただし、一気に毛根周囲組織を破壊するので、痛みが強いです。

蓄熱式バルジ領域が発見され、脱毛のターゲットとされるとともに近年でてきたもので、理論上は弱い出力を断続的に与えることにより、皮下に熱だまりを作り、それにより、バルジ領域を含む組織を破壊するという理論で作成されましたが、この理論のみだと、毛がなかったとしても、脱毛ができることになりますが、毛が無い場合に、バルジ領域を熱だまりで破壊するまでの温度に上昇させようとするとやけどをすると思います。また、仮に冷却システムで、表皮を保護したとしても、皮下のちょうどバルジ領域付近は温まらないといけないわけで、必ず皮下熱傷になりますが、現実の蓄熱式ではそのようなデメリットは言われていません。僕の勝手な推論ですが、結局蓄熱式も選択的光熱融解理論に則って、メラニンをヒーター替わりに使用して毛根周囲組織を含め、破壊しているのかなと考えています。蓄熱式の脱毛器で、除毛クリームや、毛抜きをしていてもOKですと業者からもきいたことないですし。ただ、痛みは蓄熱式の方がマイルドですし、熱だまりの理論で行けばメラニンの含有が低い産毛などは蓄熱式の方が有利と言えますが、理論上で実際は果たしてどうなのでしょうか。

熱破壊式蓄熱式どちらがよいか?

これは僕も脱毛の権威とかではないので、わかりません。今後の文献に期待したいところです。

感触としては、太い毛や濃い毛には熱破壊式で産毛や薄い毛には蓄熱式のハイブリットがよさそうな気がしますが、これはまだまだ個人の主観です。


本日は脱毛機器の種類などについてお話しましたが、まだまだ毛は未知のことが多いんですね。若干オタッキーなコアな内容だったかもしれませんが、皆さんの興味や、知識が少しでも増えたり、参考になれば幸いです。


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