ヒアルロン酸注入による目の下のクマ取り施術！メリット・デメリットを解説

目の下のクマは、疲れた印象や老けた印象を与える原因となるため、多くの人が改善を望んでいます。その中でも、ヒアルロン酸注入は手軽に受けられる施術方法で人気があります。
また、クマには複数の種類があり、それぞれ原因が異なるため、施術を受ける前に自分のクマの種類を正しく把握し、最適な施術方法を選ぶことが大切です。

本記事では、ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術の効果やメリット・デメリット、他の施術方法との違いを詳しく解説します。

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術とは

ヒアルロン酸注入は、クマの原因となる目の下にヒアルロン酸を注入して凹みを埋めることで、目元を明るく見せる施術方法です。施術時間は約10分と短く、メスを使わないため外科的施術よりもダウンタイムが比較的少ないことから、受けやすいクマ取り施術の1つです。

しかし、ヒアルロン酸は下眼瞼脱脂術や裏ハムラ法・表ハムラ法など他の施術方法と比較すると、クマの原因によっては効果が限定的です。場合によってはメスでの切開を用いた外科的施術が最適なケースもあります。

こういったことからクマ取り施術は、クマの種類や原因に応じた他の施術方法との組み合わせがおすすめです。クリニックで専門医のカウンセリングを受け、自分のクマのタイプに最適な施術方法を選ぶことが、美しく自然な仕上がりを実現するためのポイントになります。

【クマの種類別】ヒアルロン酸の効果

クマには主に「茶クマ」「青クマ」「影クマ」の3種類があり、それぞれ原因や特徴が異なります。ヒアルロン酸注入はクマの改善効果が期待できる施術の1つですが、すべてのクマに同じように効果があるわけではありません。ここではクマの種類ごとの、ヒアルロン酸注入の適応や効果を詳しく解説します。

茶クマ

茶クマは、皮膚への色素沈着が原因で起こるクマで、目の下が茶色っぽく見えるのが特徴です。主な原因は、紫外線や目をこする癖・摩擦・色素沈着、また加齢などが挙げられ、一度できると自然に消えにくい特徴があります。

茶クマの根本的な改善には、レーザー治療（Qスイッチレーザーやピコレーザー）や美白施術（ハイドロキノン・トレチノイン療法）との併用が必要な点に注意が必要です。

青クマ

青クマは、血行不良や皮膚の薄さが原因で、目の下が青黒く見えるクマです。皮膚の下にある血管や眼輪筋が透けて見えることで起こり、寝不足やストレス・冷え性・貧血などの影響を受けやすい点が特徴です。

青クマの根本的な改善には、脂肪注入が必要です。黄色の脂肪を目の下に入れて、青白さを改善させていきます。反対にヒアルロン酸を注入した場合、ヒアルロン酸は透明なので、青白さが余計に目立つ『チンダル現象』という状態になることがあるので注意が必要です。

影クマ

影クマは、目の下の凹みや膨らみが影を作ることで起こるクマで、黒っぽく見えるのが特徴です。骨格的な要因や、加齢によって引きおこる皮膚のたるみ・眼輪筋の衰えなどによって発生します。特に、目の下の脂肪が前方に突出し、その下に凹みができると、影ができて影クマが目立ちます。

ヒアルロン酸注入は、影クマの改善が期待できる施術の1つです。目の下の凹みへのヒアルロン酸の注入によって、肌の表面がなめらかになることで、影が軽減したり目の下に立体感が出たりして、影クマを目立ちづらくすることができます。

しかし、膨らみが原因の影クマには、ヒアルロン酸注入だけでは不十分な場合もあります。その場合は、下眼瞼脱脂術や裏ハムラ法・表ハムラ法との併用により、より自然な仕上がりが得られます。

ヒアルロン酸注入と脂肪注入によるクマ取り施術の違い

ヒアルロン酸注入と脂肪注入は、どちらもクマ取り施術に使用される施術方法ですが、それぞれの特徴や効果の持続期間に違いがあります。

ヒアルロン酸注入は即効性があり、ダウンタイムが短いため、手軽に受けられるのがメリットです。しかし、体内に吸収されるため、半年から1年程度で効果が薄れ、継続的な施術が必要になります。

一方、脂肪注入は自身の脂肪を移植するため、定着すれば長期間効果が持続し、より自然な仕上がりになりやすいのが特徴です。ただし、脂肪の定着率には個人差があり、希望通りの仕上がりにならない可能性もあります。ですが、脂肪注入は影グマに加えて青クマの改善にも期待ができます。

どちらの施術方法が適しているかは、クマの種類や希望する仕上がりに応じて選ぶことが大切です。

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術のメリット

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術には、ダウンタイムが短い・即効性が高いなどのメリットがあります。ここでは、メリットを詳しく解説します。

ダウンタイムが短い

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術はメスを使用しないため、切開を伴う施術よりも施術直後のダウンタイムが短く、忙しい人でも受けやすい施術方法です。施術後に多少の腫れや内出血が起こることがありますが、1〜2週間ほどで落ち着きます。メイクは注入箇所以外であれば当日から可能ですが、注入部位は1週間ほど控えましょう。また、飲酒や運動などの血行を促進させる行動は内出血や腫れのリスクを高めるため、2〜3日は控えましょう。

また、施術直後でも大きな違和感がないため、周囲に気付かれにくい点もメリットの一つです。短期間でクマを改善したい人にとって、負担の少ない施術方法となるでしょう。

即効性が高い

ヒアルロン酸注入は、施術直後から効果を実感できる即効性の高さが特徴です。これは、ヒアルロン酸が目の下のくぼみに直接注入されることで、物理的にボリュームが補われ、影によるクマがすぐに目立たなくなるためです。

特に、影クマのように凹みが影の原因となっている場合、施術してすぐに改善を感じることができます。また、他のクマ施術と比較して回復期間を待つ必要がないため、直近のイベントや撮影を控えている人にも選択しやすい施術となります。

修正が容易

ヒアルロン酸注入は、施術の仕上がりが気に入らなかった場合でも修正がしやすい点が大きなメリットです。ヒアルロン酸は、ヒアルロニダーゼと呼ばれる分解酵素の使用で、比較的簡単に溶解・修正が可能です。そのため、「思ったよりボリュームが出すぎた」「左右のバランスが気になる」場合でも、元の状態に戻すことができます。

また、ヒアルロン酸は時間の経過とともに自然に体内へ吸収されるため、施術に対するリスクも比較的低くなっています。仕上がりの微調整ができるため、初めてクマ取り施術を受ける人でも挑戦しやすい施術方法です。

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術のデメリット

ヒアルロン酸注入はクマ取り施術の中でも手軽に受けられる方法ですが、いくつかのデメリットも存在します。施術直後のダウンタイムや効果の持続期間の短さ・仕上がりの不自然さなどが挙げられます。これらを理解した上での施術方法の選択が大切です。

ダウンタイムがある

ヒアルロン酸注入はメスを使用しない施術方法ですが、施術直後に多少のダウンタイムがあります。これは、注射針の使用によって皮下組織に負担がかかり、腫れや内出血が起こる可能性があるためです。特に、目の下は皮下組織が薄くデリケートな部位であるため、腫れや赤みが目立ちやすくなります。

個人差はありますが、軽い腫れは数日で落ち着き、内出血が起こった場合は1～2週間程度かかることもあります。施術直後のダウンタイムをできるだけ短くしたい方は、血行が促進されるような行動（激しい運動や長時間の入浴）は数日は控えるのがおすすめです。

効果は半年程度しか続かない

ヒアルロン酸によるクマ取り施術の効果は永久的ではなく、一般的に半年から1年程度しか持続しません。これは、ヒアルロン酸が時間の経過とともに分解されることで、注入直後のボリュームが徐々に減少していくためです。

特に、代謝が活発な人やヒアルロン酸が吸収されやすい体質の人は、持続期間が短くなる傾向があります。そのため、長期的にクマを改善したい場合は、定期的な施術を受ける必要があります。継続的なメンテナンスが必要であることを理解した上で施術を受けることが大切です。

仕上がりが不自然になることがある

ヒアルロン酸注入は、医師の技量や注入量によって仕上がりに差が出やすい施術です。特に、過剰に注入された場合、目の下が不自然に膨らんでしまい、逆にクマが悪化して見えることがあります。また、ヒアルロン酸が均一に広がらず、凹凸ができることで違和感のある仕上がりになることも少なくありません。

さらに、時間が経つとヒアルロン酸が水分を吸収し、膨らみすぎてしまうことがあり、クマを改善するどころか目元の印象を悪くしてしまう可能性もあります。そのため、適量を慎重に調整できる経験豊富な医師を選ぶことがポイントです。

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術にかかる料金相場

ヒアルロン酸注入によるクマ取り施術には5万円～15万円程度かかるのが一般的です。しかし、あくまでこの金額は相場であり、クリニックやクマの状態によっても変動するため、詳しくは各クリニックの公式サイトやカウンセリングを受けて確認しましょう。

以下の表はヒアルロン酸以外のクマ取り施術にかかる料金相場です。ヒアルロン酸と組み合わせた施術を行う場合は、以下の金額がプラスされることを目安として覚えておきましょう。

施術名	料金相場
下眼瞼脱脂術	約20万円～40万円
裏ハムラ法	約25万円～50万円
表ハムラ法	約30万円～60万円
脂肪注入	約15万円～30万円
皮膚切開	約30万円～60万円
レーザー治療	約10万円～20万円

ヒアルロン酸注入だけでクマは消える？

ヒアルロン酸注入はクマの改善に効果的な施術方法ですが、すべてのクマに対して単独で効果を発揮するわけではありません。ヒアルロン酸注入が特に効果を発揮しやすいのは、目の下のくぼみが原因で影ができる「影クマ」です。ヒアルロン酸によって目の下の凹凸を滑らかにし、影が目立たなくなることで、クマの改善が期待できます。

一方、色素沈着が原因の「茶クマ」や、血行不良による「青クマ」に対しては、ヒアルロン酸注入だけでは根本的な改善が難しく、他の施術との併用が推奨されます。

また、ヒアルロン酸注入が適用できるクマであっても、完全に消えるわけではなく、あくまで目立ちにくくする効果しかありません。そのため、自分のクマの状態に合わせて、ヒアルロン酸注入以外の施術方法も視野に入れることが大切です。

ヒアルロン酸注入と相性のよいクマ取り施術

ヒアルロン酸注入は、他のクマ取り施術と組み合わせることで、より高い効果を得ることができます。特に、脂肪の膨らみや皮下組織のたるみが関係するクマには、外科的な施術と組み合わせることで自然な仕上がりが期待できます。以下に、ヒアルロン酸と相性のよい施術方法を紹介します。

裏ハムラ法

裏ハムラ法は「切らない目の下の脂肪移動術」とされ、下まぶたの裏側を1～2cm程度の傷から行われます。眼窩骨の縁に付着する眼輪筋や靭帯を丁寧に剥がし、内部の眼窩脂肪を移動させることで、目の下のくぼみやふくらみを滑らかに整える施術です。皮下組織を切開せず、まぶたの裏側からアプローチするため、皮膚表面に傷跡が残りません。

脂肪の膨らみが原因で起こるクマに効果的ですが、脂肪を移動させるだけではボリュームが不足する場合があります。そこで、裏ハムラ法のダウンタイム後にヒアルロン酸を補助的に注入すると、よりなめらかな目元に仕上げることができます。

表ハムラ法

表ハムラ法は「下眼瞼除皺術」として知られ、下まつげのすぐ下を切開して施術を行う手法です。切開部分から眼窩骨に付着している眼輪筋や靭帯を慎重に剥がし、その下にある眼窩脂肪を適切な位置へ移動させて分布させます。その後、不要な皮膚を取り除き、余分な皮下組織や筋肉を目尻側の骨膜に固定して仕上げます。

しかし、脂肪の移動後にわずかな凹凸が起こることがあり、その調整にヒアルロン酸を用いることで、より自然な目元を実現できるでしょう。

関連記事：表ハムラ法と裏ハムラ法の違い7つを徹底解説！向いている人の特徴も紹介

下眼瞼脱脂術

下眼瞼脱脂は「目の下の脂肪除去」や「切らない目の下のふくらみを軽減する施術」として認知されています。下まぶたの裏側を1〜2cmほど小さく切開し、余分な眼窩脂肪を取り除く手術です。

脂肪の膨らみが原因のクマには効果的ですが、脂肪を取り除いたことで目元がくぼむケースもあります。ヒアルロン酸を併用すると、くぼみを防ぎながらクマを改善できるため、バランスの取れた仕上がりが期待できます。

関連記事：下眼瞼脱脂と裏ハムラ法の違いは？それぞれのメリット・デメリットも解説

まとめ

ヒアルロン酸注入は、クマの改善にアプローチできる施術方法ですが、単独の施術では効果に限界がある場合もあります。特に、脂肪の膨らみや皮膚のたるみが原因のクマには、外科的な施術と組み合わせることで、より自然な仕上がりが期待できます。

例えば、外科的施術で起こった凹凸やくぼみに補助的にヒアルロン酸注入を行うことで、さらに自然にバランスの取れた仕上がりの実現も可能です。このように、クマの原因に応じて適切な施術を組み合わせることで、より満足度の高い結果を得ることができます。

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